株主優待目的の株式投資が上手くいかないわけ?

株主優待は、株式投資の本当に利益じゃない?
株主になっていると、商品や割引券、クオカードなどが届くことがあります。
このような制度を株主優待といいます。
この株主優待は、日本特有の制度だといわれています。
実は、この株主優待は株式投資の本来の収益とはちがうものなのです。
株式投資の本来の収益といえば、『配当金』と『株価の上昇』。
海外の人から見れば、株主優待にお金をかけるぐらいなら、もっと収益を上げて、配当金のアップや、資本を厚くして株価が上昇するようにしろという事のようです。
言われてみれば、まったくもってその通り。
しかし、そうはいっても、品物が届くはやっぱりうれしい。
株主優待を目的に株式投資をしてしまう気持ち、わからなくもない。
株主優待目的の株式投資が上手くいかないわけ。
当たり前ですが、株価が上昇し、株式投資でリターンを得るためには、企業の業績が重要です。
株主優待は、企業の業績と関係ないところにあることが、株主優待目的の株式投資が上手くいかない理由として考えられます。
仮に、株主優待で3,000円程度の品物をもらっても、株価が50,000円下がってしまえば身もふたもない。
「株価が上がりつつ、株主優待も受け取れる。」というのが、株主優待目的の株式投資の成功パターンだと考えます。
株式投資の大前提には、株価の上昇があるわけです。
株主優待と同じように株主が受け取れる制度といえば、配当金もあります。
配当金と株主優待は、現金もしくは品物やクオカードなど、還元のされ方は違うけど、金品をもらうという意味では、似たような制度かもしれません。
でも、その根本的な考え方は全然違います。
配当金の場合は、企業が利益を出していなければ、基本支払われることはありませんが、株主優待では、企業の業績に関係なく支払うことが出来てしまいます。
つまり、株主優待よりも配当金に力を入れている企業の方が、株価に期待感が持てるわけです。
配当金を支払っている、もっと言えば配当金を増やしている、増配企業とよばれるような企業の株価は、今後上昇していく期待感があるものです。
しかし、株主優待だけを目的にしてしまうと、その企業の業績が芳しくない場合もありえるため、今後の株価に対しての期待感がないため、株式投資が上手くいかなくなっている可能性があるわけです。
株主優待は2の次?
やはり株式投資をするなら、株式投資本来の在り方で考えて投資するべきなのでしょう。
株主優待は、うれしい。それはわかる。
でも、そのために、株式投資で上手くいかないというのは、決して正しい判断じゃないと思う。
株主優待は、株式投資をしている副次的なもの。
たまたま選んだ企業が、株主優待制度を行っていたら「ラッキー」ぐらいが良いと思う。
そもそも、絶対必要なものなら、配当金でもらったお金で買えばいい。
株主優待でうれしいと思っているのは、決して合理的な判断ではない。
時給5,000円の人が、1時間の無償ボランティアをするぐらいなら、5,000円の寄付をした方が合理的というのと一緒の感覚です。
ただ、株主優待投資で有名な桐谷さんのような、株主優待だけで生活するようなクラスになってくると、また話が別ではありますが。
ほとんどの人が、桐谷さんのような投資はできないと思うので、結論から言えば、株主優待に目がくらんで、株式投資の判断ミスをしないようにしなければいけないという事です。
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