本当にわかっている?『投資のリスクとは何なのか。』

リスクって何?
リスクという言葉を聞くと、「危険」とか「危ない」というイメージがあります。
しかし、投資のリスクはそうではないというのが、投資の話で出てきます。
投資のリスクとは、損することだけでなく、儲かることもリスクだと説明されます。
上に行くか、下に行くか、その可能性がリスクだと言っています。
もっと詳しく説明する人だと。
上と下にどのくらいの振れ幅があるのかが、リスクだと言います。
この振れ幅のことをボラティリティと言い。
ボラティリティの大きい投資を、リスクが高い投資。
ボラティリティが小さい投資を、リスクが小さい投資。
と説明されています。
でも本当にそれが投資のリスクなのか?
ボラティリティがなんちゃらの話は、金融工学の分野の話。
ボラティリティが大きいからリスクが高いとかなんとかと言っているのは、金融工学という学問の世界の話です。
私も昔は、金融工学を理解すれば投資が上手くなるんじゃないかなんて考えて、金融工学の本を何冊か読みました。
しかし、学問はしょせん学問。
理屈や理論で説明しきれないのが、現実なんだと最近は思うようになりました。
投資で大きく儲けている人は、決して金融工学の権威じゃない。
バフェットやソロスといった著名投資家は、金融工学なんて学んでいない。
世界一儲けているヘッジファンドと言われたメダリオン・ファンド(ジェームズ・シモンズ)は、経済や金融学とは違うアプローチから生まれた数学で儲けたらしい。
金融工学の権威で、投資で儲けた人の話はあまり聞いたことがない。
金融工学を学んだからって、投資で儲かるわけではないようです。
本当のリスクの意味って?
本当のリスクの意味って何なのか?
私は、「不確実性」という言葉になるんじゃないかと思っている。
ようは「わからない」というわけです。
経済やマーケットの予測はできない。
これから経済に大打撃を与えるかもしれない問題がどこにあるのかもわからない。
私たちの目に見えない世界にもある、すべてにおいての「不確実性」。
投資のリスクとは、結局何もわかっていないのかもしれない。
ナシーム・ニコラス・タレブは、『ブラックスワン』という言葉で、この「わからない」を説明していた。
ボラティリティがなんだ!
そもそも、そのボラティリティさえよくわかっていなことが『本当のリスク』なんじゃないだろうか?
『不確実性』の世界で勝負するのに、『知ってるつもり』はとても危険。
私たちがわかっていることなんて、世の中のほんの一部。
さらに、私自身がわかっていることは、さらにほんの一部。
『分かっていない』ことをもっと自覚しなければ、いけないのではなかろうか?
「リスクとは、自分が何をやっているかよくわからない時に起こるものです」
(ウォーレン・バフェット)
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